NW Branch 2.0 Japanese

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[グニ]どないした!? はよ行かんと弥生にドヤされるで!

[紫藤]行きたきゃ行くんだな。

[グニ]行かんのか!?

[グニ]弥生の呼び出しを無視するなんて、命知らずもいいとこやで。

[紫藤]まあ、見てな。………………………… …………………………………………(5分経過)…………………………

[紫藤]…………………………………………… …………………………………(10分経過)…………………そろそろ、時間だ。

カツ! カツ! カツ! カツ! カツ!カツ!

[紫藤]なっ、痺れをきらして飛んで来るって訳さ。

[グニ]恐ろしい事すな! ワイ、殺されても知らんど!!

[紫藤]よう! 弥生、早かったな。

[弥生]私の呼び出しを無視するな!

[弥生]龍彦!! 一体、どういう事か説明しなさいっ!!!!

[紫藤]どうしたんだ弥生!? 昨日話してた 女の事ならオレは関係ないって言ったはずだぜ

[弥生]茶化さないでっ!!

[弥生]龍彦! グニ! どうして2人は、いつ も私に報告もしないで、勝手に動いちゃうのっ!!

[紫藤]ん!? ああっ、ブリードの事か。

[紫藤]夕べは、やけに空気がベタついてね。

[紫藤]気分を変えるためにナイトウォークし たら、偶然ヤツらに出くわした。ただそれだけのことさ!

[弥生]いい訳するな!!

[グニ]ワイは、龍彦について行っただけやで !

[弥生]グニも同罪!!

[グニ]なんでや!

[弥生]まったく、聞きたい事がたくさんあるんだから、答えなさいよねっ!!

[紫藤]わかったよ。そんなに興奮するなって

[弥生]昨日の事件について、教えてちょうだい。

[紫藤]さっきも言っただろ。気分を変えるた め、ナイトウォークしたら、偶然ヤツらに出くわしたって。

[紫藤]そして、残念ながら…オレが駆けつけた時には、女の子が殺されてたのさ。

[弥生]生そうだったの……って、言うわけないでしょ!

[紫藤]なんでだよ!?

[弥生]現場保持しながら、待つのが基本でしょ!!

[紫藤]だって、オレ。警察じゃないもん。

[弥生]私に報告するのが、あなたの使命でしょ!!

[紫藤]めちゃくちゃ言うな。

[弥生]もう、人の気も知らないで! 私がいなきゃ、龍彦は女子校生殺しの容疑者で即ブタ箱行きよ!!

[紫藤]なんでだよ!?

[弥生]目撃者出てきたらどうするの!ブリードの死体が残っている訳でもないのよ。

[紫藤]当然。ヤツラは死んだら灰になる。

[弥生]いくら、“少女を殺したのはブリード です。” “私はブリードを退治しただけです。”って言ったって、誰が信じるの!?

[紫藤]弥生が信じてくれるさ。

[弥生]だから、言ってるの! 私に知らせなさいって!!

[紫藤]しかし、死体を見れば、人間の仕業じゃ無い事ぐらいわかるだろ。

[紫藤]一般警官が対処出来ない特殊ケースは 、特殊公安に報告される。そうしたら、松永弥生警視が出刃って来るんじゃないのか?!

[紫藤]なっ、オレが知らせなくたって弥生のところに話がまわるし、オレが犯人じゃない事もわかってもらえる。

[弥生]横着するんじゃないわよ!!

[弥生]とにかく、ブリード事件は世間に知られたらマズいの!!

[弥生]それに、あんなとこで、派手にやらか して! 惨殺現場は大変なのよ……後始末する身にもなってほしいわっ!!

[グニ]だから、あれは、ワイらのせいやない言うてるやろ。

[弥生]うるさいわね! あんたも始末するわよ!!

[グニ]おー、こわっ!

[紫藤]……………。

[弥生]…何よっ、急に黙っちゃって、何か言いなさいよ。

[紫藤]すまない…女の子は助けられなかった。

[弥生]龍彦…もういいわっ。

[弥生]とにかく、さっさと報告書をまとめて、私は休みが欲しいのよ!

[弥生]龍彦とつき合ってから、変な事件ばっ かり押しつけられて、ろくに休めやしない。 龍彦と違って、私は普通の女の子なのよ。

[弥生]この際、有給使って、海外でゆっくり、リフレッシュするんだから!

[弥生]ああ~っ、常夏の島ハワイで、素敵な出会いが待ってるわーっ!

[グニ]警官の風上にも置けんやっちゃなあ。

[紫藤]………………。

[弥生]サクサク、終わらせましょ。で、龍彦 。他にないの!? もっと、詳しく教えてよ!

[紫藤]被害者を襲っていた下級ブリードは四体だった。

[弥生]下級ブリード。

[紫藤]…多分ヤツらは、何者かに操られていたハズだ。

[弥生]どう言う事?!

[紫藤]あの下級ブリードは、使い魔だって事さ。

[弥生]操られてたって……どうして、それが解るの!?

[紫藤]下級ブリードって言うのは、普段、徒党を組んだりしない。それこそ、己の欲望の為に行動し、仲間を殺す事もいとわない連中だ。

[紫藤]しかし、今回はある目的の為に人間を襲った。

[弥生]目的? 何か手がかりでもあるわけ? !

[紫藤]これさ!

[弥生]ペンダント?!

[弥生]古い物のようね。ちょっと、不気味な感じがするわ

[紫藤]ああ、下級ブリードは、このペンダントを狙って女の子を襲った。

[弥生]このペンダントに何か秘密があるって言うの?!

[紫藤]さあな、確証は無いが調べてみる価値は十分にあると思うぜ。

[弥生]えっ!? と言うことは、この事件に はウラがあるって事で…このまま終わらせる訳には行かないってコト?

[紫藤]そういうコトになるかな。

[弥生]ウソッ。じゃあ、私の休暇はどうなるの? 私のハワイは!?

[グニ]ダメや、言うことやな!!

[弥生]そんな……………。

[紫藤]そう、がっかりするなよ。弥生。

[弥生]………………………。

[紫藤]この事件が終わったら、ゆっくり休めばいいじゃないか。な!?

[弥生]ねえ……。

[紫藤]そうだ、みんなで温泉にでも行こう。 オレ、松本にいい宿、知ってるんだ。なあ、グニ。

[グニ]そやそや! みんなで行ったら楽しいで!

[弥生]ねえってば。

[紫藤]よしっ、決まりだな!

[グニ]やったーっ!! ブリードやっつけて、温泉に行こう!!

[弥生]ねえって、言ってるでしょ!!

[紫藤]ん!?

[弥生]ところで、そのペンダントどこから持って来たの?

[紫藤]え!?

[弥生]どこから、盗んだって言ってるのよ!!

[グニ]弥生! 温泉や、温泉に行こう!!

ボカッ!!

[グニ]いてっ!!

[弥生]龍彦! 今度、現場から何か持ってっ たら、殴るわよ!

[紫藤]あ、ああ……。

[グニ]もう、殴っとるやないか!

[弥生]それで、ブリードを操っている者がいるとして。どうやって、探し出すの!?

[紫藤]それを考えるのが、弥生の仕事だろ!

[弥生]冗談じゃないわよ!こんな時にこそ、 ヴァンパイアの出番でしょ!

[紫藤]あのなあ。

[弥生]お願い、龍彦。私、あなたにしか頼れないのよ。

[弥生]ねっ、いいでしょ。

[紫藤]わかったよ。やるよ、やればいいんだろ。

[弥生]ありがとっ。

[グニ]よっしゃ! ほな、ワイも頑張るで!!

[弥生]グニ、何言ってんの!? これは、私 と龍彦の問題で、あんたには関係ないでしょ 。

[グニ]何でや、ワイも仲間とちゃうんか!?

[弥生]ほほほほほっ! 誰が仲間ですって!?

[紫藤]また、始まったよ…。

[弥生]害虫は余計な事に首を突っ込まないで、お外でブンブンしてればいいでしょ!

[グニ]何やてぇっ!! ワイ、害虫ちゃうぞっ!!!!

[グニ]なぁ、龍彦! こんな性格の悪いツン ツン女はよ捨てて、ワイと楽しくブリード退治しとった方がゴッツウおもろいで!

[グニ]なぁっ、そうしよっ。いいやろ、なっ!? なっ!? なっ!?

[紫藤]………。

[弥生]誰が性格の悪いツンツン女ですってえ。

[弥生]本庁・特殊公安の名に掛けて、ブリードの代わりにあんたから始末してやる!

[弥生]覚悟しなさい!!!

[グニ]おもろいなぁっ、やれるもんならやってみい!!

[紫藤]いいかげんにしないか2人とも!!

[弥生]だってグニが…。

[グニ]だって弥生が…。

[紫藤]弥生、仕事の話じゃなかったのか!?

[弥生]そうねっ、ごめんなさい。

[弥生]グニ! 今度、邪魔したら殺すわよっ!!

[グニ]べーっ!

[紫藤]グニ!

[グニ]カンニン。

[弥生]正式な依頼は、ブリード対策本部の会議を通した後になると思うけど、とりあえず、お願いね。

[グニ]弥生の場合。お願いやのうて、命令ゃうんか。

[弥生]捜査に関しては、全面的にバックアップするわ。

[紫藤]期待してるぜ。

[紫藤]問題は、被害者は何故!? 誰の命令 で殺されたか!? …ブリードを操る黒幕の存在………。

[グニ]そして、何でペンダントを持ってたかや!

[弥生]どうやら、ペンダントの秘密に鍵があるみたいね。

[紫藤]弥生 それで、現状は!?

[弥生]はい、報告書!

[紫藤]ちぇっ、相変わらず手回しがいいぜ。

[弥生]あらっ、いい女って言うのは何をやっても完璧なのよ!

[弥生]調べによると……

[弥生]ブリードに殺されたのは、浅野かずみ。

[弥生]横浜市内にある聖ミハエル女学院の学生だったわ。

[紫藤]聖ミハエル女学院!?

[弥生]明治時代から続く、全寮制のカトリック系・名門女子校だと言うことよ。

[紫藤]女子校生か…問題は何故、彼女がブリードに襲われたかだな……。

[紫藤]ブリードが連れ出したのか!? 偶然かち合うはあり得ない。

[グニ]あんな夜遅う、何しとったんや。まっ たく、最近の女子校生は、どこで何してるか分からん言うからなぁ。

[グニ]不良ちゃうんかい。

[紫藤]弥生、どうなんだ!?

[弥生]彼女の素行はいたって真面目だったわ。

[弥生]学院からの評価も高いようだし。

[グニ]なんや、つまらん。

[紫藤]彼女の両親に、連絡したのか!?

[弥生]女学院に 、両親共に一 年前から海外勤務だそうよ。今日の1便で、こちらに向かっているわ。

[紫藤]遺体の確認は誰がやったんだ!?

[弥生]取り急ぎ、担任の先生にお願いしたわ.

[弥生]彼女に被害者の事や、友達の事をいろいろ聞いたの。

[弥生]でね、今思えば、気なる事があるんだけど。

[弥生]浅野かずみの親友だつた、山崎理保って子なんだけど………。

[紫藤]その子がどうかしたのか!?

[弥生]ええっ 浅野かずみの個人データが取 りたくて。先生の話を聞いた後で、個別に警察署に来てもらったんだけど。

[弥生]彼女、怖がっちゃって黙ったままだったわ……。

[グニ]そらぁ、親友があないな姿になっても うたんや、ショックで口が聞けんようになってもしょうがないで。

[紫藤]オレもそう思うが、違うのか!?

[弥生]私、彼女が何か知ってて、黙っているような気がするの。

[紫藤]刑事のカンってヤツか!?

[グニ]カッカッカッ、弥生のカンほど、あてにならんもんはないからなあ。

[グニ]まったく、気のせいや、気のせい!

[弥生]さっきから、あんた私の意見にケチつけてない!?

[グニ]き‥気のせいや

[弥生]…そうよ。きっと、彼女は何か知って いるわ。

[紫藤]分かったよ、弥生。

[弥生]えっ!?

[紫藤]オレは、聖ミハエル女学院へ行って山崎理保と接触する それで、いいんだろ。

[弥生]そ‥そうだけど。

[紫藤]出かけるぞ、グニ! 調査開始だ!

[グニ]OK、紫藤!

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